令和4年 参議院選挙結果 九州編

お次は九州です。
前回と同様に、各政党の全国平均よりも高い得票率の市区町村を色付けしました。

なお、市区町村の区域データは国土数値情報ダウンロードサイトを参照しています。

まずは自民党から。

熊本県、佐賀県、長崎県、宮崎県、鹿児島県の都市部を除く地域で得票率が伸びていました。有名議員としては、熊本県は金子恭之氏、坂本哲志氏、鹿児島県は森山裕氏となります。また、得票率は高くはありませんでしたが、福岡県が麻生太郎氏、大分県が岩屋毅氏の選出県になります。

次、公明党。

北九州市全区、熊本市西区・北区といった都市部と、福岡県、宮崎県などで得票率が伸びていました。地方の自民、都市部の公明の構図は九州でも同じでした。

次、日本維新の会。

該当の市区町村はありませんでした。

次、立憲民主党。

佐賀県は衆議院議員ですが、原口一博氏、大串博志氏が選出されており、得票率が伸びていました。また、自公が弱かった大分県と鹿児島県北部でも得票率が伸びていました。

次、国民民主党。

福岡市博多区・中央区・南区で得票率が伸びていました。また、トヨタや日産の工場がある福岡県苅田町や、スズキの工場がある中津市、旭化成の城下町である延岡市で得票率が高く、地元企業の組織票が影響しているのでしょうか。

次、日本共産党。

地図ではわかりにくいですが、北九州市若松区・戸畑区・小倉北区といった港湾エリアで得票率が伸びていました。

次、れいわ新選組。

福岡市東区・博多区・中央区・港区などの福岡県と鹿児島県の屋久島町、三島村で得票率が伸びていました。

次、参政党。

これまで見てきた地域より広く支持されており、福岡市、熊本市、鹿児島市といった都市部で特に得票率が伸びていました。

次、社民党。

北九州市門司区などの福岡県東部、大分県、宮崎県、鹿児島県で得票率が平均以上となっていました。初代党首で元総理大臣の村山富市氏が大分県、現党首の福島氏が宮崎県出身なのでその影響なのでしょうか。

次、NHK党。

該当の市区町村は熊本県菊陽町、鹿児島県鹿屋市・霧島市となっていました。

最後、幸福実現党。

福岡県東部・南部、宮崎県北部、大分県で得票率が伸びていました。

以上が九州編になります。
社民党のルーツや国民民主党の組織票の影響力が垣間見れた地域でした。

令和4年 参議院選挙結果 東海編

引き続き、次は東海編です。
前回と同様に、各政党の全国平均よりも高い得票率の市区町村を色付けしました。

なお、市区町村の区域データは国土数値情報ダウンロードサイトを参照しています。

まずは、自民党。

主に山間部で得票率が平均以上となっており、都市部では得票率が伸びていません。
この傾向は関東と同様であり、山間部で得票率が伸びているのはJAの影響でしょうか。衆院議員になりますが、岐阜県は野田聖子氏、武藤容治氏、静岡県は川上陽子氏、細野豪志氏等が有名議員になります。

次、公明党。

他地域と同様に名古屋市中川区・港区・南区といった都市部でも平均以上の得票率となっていました。三重県南部でもまとまって得票率が伸びていました。

次、日本維新の会。

該当の市区町村はありませんでした。

次、立憲民主党。

三重県は旧民主党の流れをくむ地元政党が有力であるため、三重県内の多くの市町村で得票率が伸びているのではないでしょうか。三重県選出の衆院議員として、岡田克也氏があげられ、三重県北部で特に得票率が高いのはその影響でしょうか。

次、国民民主党。

名古屋都市圏、豊田市(トヨタ)、鈴鹿市(ホンダ)、浜松市(スズキ、ヤマハ)、掛川市、富士市といった都市部で得票率が平均以上となっており、自動車総連、電機連合の組織票の影響力でしょうか。また、静岡県掛川市が榛葉賀津也氏の地元になります。東海地方が国民民主党の大きな票田になっています。

次、日本共産党。

名古屋市北区、熱田区、港区、静岡市葵区、岐阜県中津川市などで得票率が平均以上となっていました。

次、れいわ新選組。

名古屋市中区、豊橋市、高浜市、豊山町で得票率が伸びていました。

次、参政党。

名古屋市千種区、東区、中区、浜松市中区、袋井市で得票率が伸びていました。袋井市に関して、地元の県議が参政党へ鞍替えして出馬されており、その影響なのでしょうか。

次、社民党。

東海では該当の市区町村はありませんでした。

次、NHK党。

名古屋市東区・中区、浜松市中区・南区、静岡市駿河区、御殿場市など、他の地域同様に主に都市部で得票率が伸びていました。

最後、幸福実現党。

郊外の地域で主に得票率が伸びていました。愛知県の知多半島、渥美半島周辺で特に支持されているようです。

以上、東海編でした。
知名度がある議員が少ないものの、自動車の労組に支持された国民民主党が強い地域でした。

まだ、国民民主党は2025年の参議院選挙で「手取りを増やす夏」という労働者向けのスローガンを掲げていましたが、労組が支持基盤ということで納得がいきました。

令和4年 参議院選挙結果 関西編

前回に引き続き、次は関西です。
前回と同様に、各政党の全国平均よりも高い得票率の市区町村を色付けしました。

なお、市区町村の区域データは国土数値情報ダウンロードサイトを参照しています。

まずは自民党から。

奈良県南部、和歌山県で平均以上の得票率となっていました。奈良県は高市早苗氏(選挙区は該当の市町村とは違いますが)、和歌山県は二階俊博氏の地元になります。

次、公明党。

関西でも自民党を補完する形になっており、都市部でも得票率が伸びています。大阪府では住之江区、堺市などの海沿いエリアと平野区、東大阪市、寝屋川市等の東部エリアで平均以上の得票率となっていました。和歌山県、奈良県においても、現職国会議員がいないものの得票率が伸びています。

次、日本維新の会。

こちら、前述の和歌山、奈良南部を除く地域で広く得票率が伸びています。日本維新の会は関西以外の地域では得票率は伸びていないにも関わらず、全国での得票率では2位となっており、関西が大きな票田になっていることがわかります。また、和歌山における自公の強さが強調される結果になりました。

次、立憲民主党。

全体的に低調ですが、京都府南部で得票率が平均以上となっていました。泉健太氏、福山哲郎氏の地元になります。

次、国民民主党。

得票率が高かったのは、京都市左京区、東山区、山科区のみとなりました。これらの地域は前原誠司氏(当時、国民民主党所属)の地元になります。

次、日本共産党。

主に京都府での得票率が伸びており、地域的な偏りが大きいです。商工会や元知事の影響があるようです。

次、れいわ新選組。

全体的に低調ですが、大阪市浪速区、奈良県黒滝村で平均以上となっていました。黒滝村に関しては、人口が500人程度となっており、一人のあたりの影響が大きく、バラツキによるものでしょうか。


次、参政党。

大阪市北区・中央区・西区、神戸市中央区、芦屋市といった、比較的所得が高そうな地域で平均以上の得票率となっていました。

次、社民党。

関西では該当する市区町村はありませんでした。

次、NHK党。

該当の市区町村は大阪市西区・浪速区、神戸市兵庫区・中央区、尼崎市でした。

最後、幸福実現党。

都市部では得票率低めでした。調べてみると教団の支部がある地域が得票率高めとなっていました。

以上、関西編でした。

大雑把に言えば、大阪・兵庫・京都・滋賀・奈良は維新、和歌山が自民が強く、立憲・国民・共産党は京都府で局所的に強いという感じでした。

令和4年 参議院選挙結果 関東編

令和7年の参議院選挙にて、参政党が大躍進しました。

具体的にどの市町村において得票率が高かったのか気になったのですが、
今日時点では市町村別の得票数の結果が公開されていなませんでした。

ということで、とりあえず前回(令和4年)の参議院選挙の結果を可視化してみることにしました。


(掲載するデータは個人の作成物であり必ずしも正確ではないことをご了承ください。当ブログは掲載内容で生じた損害に対する一切の責任を負いません。)

主要政党の比例代表における得票率は以下の通りです。

  • 自民党 34%
  • 公明党 13%
  • 日本維新の会 15%
  • 立憲民主党 13%
  • 国民民主党 6%
  • 日本共産党 7%
  • れいわ新選組 4%
  • 参政党 3%
  • 社民党 2%
  • NHK党 2%

多くの市区町村で自民党が最も得票率が高かったため、より地域色が出やすいよう、各政党の全国平均よりも高い得票率の市区町村を色付けしました。


各政党の得票率が全国平均の1.5倍以上を濃い色、平均の1.25倍以上を薄い色で色付けしてます。
(自民党の場合、51%以上を濃く、42.5%以上であれば薄く、それ以下は白色)

なお、市区町村の区域データは国土数値情報ダウンロードサイトを参照しています。

まずは関東における、自民党について。

東京・神奈川・千葉の首都圏では平均以上の得票率は得られておらず、北関東や外房で得票率が高くなっています。群馬県は衆議院議員の福田氏、小渕氏、中曽根氏といった、いわゆる世襲議員の地盤となっているため、得票率が高めとなっていそうです。神奈川県は小泉進次郎氏、河野太郎氏、菅義偉氏の選出県になりますが、得票率が高めに出ていないのが意外でした。

次、公明党。

自民党と同じく、首都圏では平均以上の得票率は得られていませんが、自民党を補完するように埼玉や内房・九十九里周辺で得票率が高くなっています。

次、日本維新の会。

こちらは、平均以上の得票率を得ているのは栃木県さくら市のみでした。

次、立憲民主党。

さいたま市の一部で平均以上の得票率を得ていましたが、全体的には低調でした。
さいたま市は、枝野幸男氏の地元になります。

次、国民民主党。

こちらも全体的には低調でしたが、23区の一部や横浜市、川崎市といった首都圏においても、平均以上の得票率を得ているのが前述の政党との違いになります。国民民主党の支持団体に電機連合や自動車総連が挙げられ、これらの組織票が影響した可能性が考えられます。また、日立市周辺でも平均以上の得票率となっており、日立グループの組織票の影響でしょうか。

次、日本共産党。

こちらは東京都内の多くの市区で平均以上の得票率となっていました。東京都に有力な他野党がいないため、対与党の受け皿になっているのか、、東京都で得票率が高い理由はわかりませんでした。

次、れいわ新選組。

東京都と埼玉県南部で平均以上の得票率となっており、地域的な偏りが最大な気がします。山本代表自身が東京都選出の議員ですので、お膝下ということなのでしょうか。

次、参政党。

この頃、平均以上の地域は港区、渋谷区、横浜市中区、葉山町のみでした。比較的所得が高い地域のような気がします。

次、社民党。

こちらは、東京都の府中や町田、国分寺といった東京都中部で平均以上の得票率となっていました。

次、NHK党。

こちらは、東京都の都心部で平均以上の得票率となっていました。立花氏が都議選に出たりしていたので、その知名度のためでしょうか。

最後、みんなが気になる幸福実現党。

幸福実現党の全国での得票率は0.3%でした。地域的な強い偏りは特になさそうで、各市区町村に薄く広く支持されてそうでした。

以上が関東編になります。
他の地域でもやっていこうと思います。