令和4年 参議院選挙結果 総集編

前回までで作成してきた、各政党得票率の全国平均よりも高い市区町村マップですが、1枚にまとめました。
各市区町村の特色を強調したいため、各政党の全国平均との差が一番大きい政党のイメージカラーで色付けしています。(各市町村で一番得票数が多かった政党ではありません。)

なお、市区町村の区域データは国土数値情報ダウンロードサイトを参照しています。

首都圏

関西


博多

青系の色が似ていて特にわかりにくいのですが、
赤色が自民党、
薄いピンクが公明党  福岡県北部ので最も多い色、
緑色が日本維新の会、
藍色が立憲民主    北海道で最も多い色、
黄色が国民民主、
薄い紫色が共産党   北九州の最北部の色、
淡い青が社民党    博多の拡大図で見切れている大分県の色
濃いピンクがれいわ新選組 北九州で薄いピンクに囲まれている色
になります。

首都圏は他の地域と比べて各政党が入り乱れており、外環から東京に近づくにつれ、自民→公明→立憲→維新・国民・共産→れいわ という感じでした。これは産業構成が1次→2次→3次となっていくことと相関がありそうです。

また、川崎市周辺など首都圏の一部で日本維新の会となっており驚きました。関東編を見返すと確かにどの政党の色でもぬられておらず、強いて言えば日本維新の会ということのようです。千葉は少なく、神奈川が多いのは関西出身で東京に就職された方が神奈川に多くお住まいだからかもしれません。

令和4年 参議院選挙結果 南西諸島編

最終回になります。
前回に引き続き、各政党の全国平均よりも高い得票率の市町村に色付けしています。
市町村の枠線で塗りつぶされてしまうため、非該当の市町村を灰色で色付けしています。
防衛力強化が進む南西諸島の結果は個人的に気になります。

なお、市区町村の区域データは国土数値情報ダウンロードサイトを参照しています。

まずは、自民党。

人口の多い市町村は非該当となっていました。国境の島である与那国町でも平均以上の得票率となっており、同島における昨今の防衛力強化は支持されているのか、人口に占める自衛隊員の割合が高さが影響しているのか分かりません。

次、公明党。

奄美大島や名護市を含む沖縄本島北部、石垣島など、得票率が全体的に高い結果となりました。

次、日本維新の会。

該当の市町村はありませんでした。

次、立憲民主党。

該当の市町村はありませんでした。日米同盟推進派なので得票率が低めになっているのでしょうか。


次、国民民主党。

該当の市町村はありませんでした。こちらも、日米同盟推進派なので得票率が低めになっているのでしょうか。


次、日本共産党。

那覇市、糸満市、石垣市などで高い得票率となっていました。反米軍の立場ですが、米軍基地周辺の市町村では得票率が特に高いわけではありませんでした。

次、れいわ新選組。

沖縄本島、石垣島、西表島で高い得票率となっていました。米軍基地に対しては反対ほどではないが慎重派のスタンスですが、米軍基地周辺の市町村で一定の支持を得ていそうです。

次、参政党。

れいわ新選組と同じような分布となっており、奄美大島でも高い得票率となっていました。反米軍、軍事力強化のスタンスですが、米軍基地付近の市町村と国境付近の市町村で一定の支持を得てそうです。

次、社民党。

広い範囲で得票率が高い結果となっていました。反米軍の立場の受け皿となっていそうです。

次、NHK党。

主に沖縄本島で高い得票率となっていました。NHK党は米軍に対して支持・反対、どちらのスタンスなのか印象は薄いですが、基地周辺の市町村でも一定の支持を得てそうです。

最後、幸福実現党。

沖縄本島や石垣島などで高い得票率となっていました。公明党と補完するような分布になっていました。

以上が、南西諸島の結果になります。
中道の自民党、立憲、国民の得票率は高くなく、左派、右派のはっきりした政党の支持が高いように思いました。

令和4年 参議院選挙結果 中国・四国編

前回同様、全国平均よりも高い得票率の市区町村に色付けしています。
なお、市区町村の区域データは国土数値情報ダウンロードサイトを参照しています。

まず、自民党。

全体的に高い得票率となっていました。山口県長門市周辺で得票率が高いのは安倍氏の影響でしょうか。有名議員としては、広島県は岸田文雄氏、山口県は世襲の岸氏、林芳正氏、鳥取県は赤澤亮正氏、石破茂氏、岡山県は加藤勝信氏、高知県は中谷元氏、と、数多く選出されています。

次、公明党。

中国・四国では都市部に強い訳ではなく、岡山県東部で高い得票率となっていました。ただ、自民党のマップと比較すると上手く補完関係にあるようです。

次、日本維新の会。

徳島県徳島市、鳴門市周辺で高い得票率となっていました。淡路島と橋でつながっており関西文化圏なのでしょうか。

次、立憲民主党。

鳥取県・島根県の県境あたりの市町村で高い得票率となっていました。このあたりの宍道湖や大山に関連した1次産業の団体が影響しているのでしょうか。

次、国民民主党。

香川県で得票率が高く、玉木雄一郎氏の地元になります。また、島根県松江市、広島県広島市南区、府中町、徳島県北島町でも得票率が高く、松江市は電力関係、広島市南区、府中町はマツダ関係の影響でしょうか。北島町で高い理由は分かりませんでした。

次、日本共産党。

高知県で高い得票率でした。過去の有名議員の影響と言われていますが、強い理由はよく分かりませんでした。

次、れいわ新選組。

該当の市区町村はありませんでした。

次、参政党。

岡山市、広島市、徳島市、高知市といった県庁所在地で高い得票率となっていました。

次、社民党。

広島市、尾道市、三原市といった市町村で高い得票率となっていました。地域的な偏りがあり、支持団体があるのでしょうか。

次、NHK党。

愛媛県今治市、徳島県東部の町で高い得票率となっていました。

最後、幸福実現党。

広島県、鳥取県、徳島県で高い得票率となっていました。

以上が、中国・四国編になります。
自民党が強いのは予想通りで、有名議員が思っていた以上に選出されていました。

令和4年 参議院選挙結果 北陸・甲信越編

続いては、北陸・甲信越編になります。
前回に引き続き、得票率の全国平均よりも高い市区町村を色付けしています。

なお、市区町村の区域データは国土数値情報ダウンロードサイトを参照しています。

まずは、自民党。

長野県で得票率が低いほか、他の地方と同様に都市部は低く、山間部などの市区町村で得票率が高くでていました。有名議員としては、福井県の稲田朋美氏となり、少ない印象でした。

次、公明党。

都市部を含め全体期に得票率が低く、北陸甲信越地方では支持が広がっていないようです。

次、日本維新の会。

富山市と小矢部市で得票率が高くでていました。維新の議員である柴田巧氏が維新への合流前から同地域から選出されており、その影響でしょうか。

次、立憲民主党。

新潟県、長野県で高い得票率となっていました。長野県は内閣総理大臣を努めた羽田孜氏の影響でしょうか。新潟県で立憲民主党が強い明確な理由はわかりませんでした。

次、国民民主党。

福井県敦賀市、美浜町、高浜町といった電力関係の施設がある市町村で得票率が高くでていました。国民民主党は傾向がわかりやすいです。

次、日本共産党。

日本共産党は長野県で高い得票率となっていました。日本共産党の強い地域の理由がなかなか分かりません。

次、れいわ新選組。

長野県大鹿村、原村、山梨県北杜市で高い得票率でした。

次、参政党。

石川県金沢市、小松市、福井県福井市、鯖江市といった市町村で高い得票率でした。代表の神谷氏が福井県出身なのが影響しているのでしょうか。

次、社民党。

立憲民主党と重なるように新潟県、長野県で高い得票率でした。

次、NHK党。

石川県かほく市、野々市市、内灘町、長野県大鹿村で高い得票率でした。大鹿村はれいわ新選組の得票率も高く、どのような背景があるのでしょうか。

最後、幸福実現党。

福井県、石川県、富山県で高い得票率となっていました。

福井・石川・山梨は自民党、富山は維新、新潟・長野は立憲民主党という感じでした。公明党の支持が広がっておらず、仏教系が強い地域だからでしょうか。

ここまでやってきて思ったのですが、有名議員など人依存した支持の場合は県境(選挙区)で得票率の差がはっきりとしており、団体による組織票の場合は県境・選挙区に依らない分布となっているのではと思いました。また、どういう団体が支持しているかは、比例代表の指名投票先や各議員の訪問先などから推測できる気がします。

令和4年 参議院選挙結果 北海道・東北編

さて、お次は北海道・東北編です。
前回と同様に、各政党の全国平均よりも高い得票率の市区町村を色付けしました。

なお、市区町村の区域データは国土数値情報ダウンロードサイトを参照しています。

まずは自民党から。

海沿いの市町村で得票率が高くなっており、水産系の組織票が影響しているのでしょうか。北部オホーツク海側は武部新氏を選出しています。札幌、旭川、函館といった都市部では得票率が低いのは北海道でも同じでした。

宮城県、岩手県内陸部で得票率が低い結果となりました。東北の有名議員は、宮城県選出の小野寺五典氏となります。

次、公明党。

北海道では、釧路、小樽、石狩、苫小牧、稚内といった都市部で得票率が高く、自民党を補完する関係は健在でした。


東北地方では、全体的に得票率が低めで、高いのはいずれも町村であり、都市部での得票率は高くありませんでした。

次、日本維新の会。

日本維新の会は北海道、東北では該当の市区町村はありませんでした。

次、立憲民主党。

全体的に得票率が高めでした。北海道で強い理由は、前進の日本社会党が公務員・炭鉱・国鉄の労働者や北海道農民連盟の支持を得ていたためらしいのですが、どうなんでしょうか。逢坂誠二氏が有名議員になります。

東北地方では青森、岩手、宮城で得票率が高くでており、岩手県は小沢一郎氏の影響があるようです。また、仙台市など都市部でも得票率が高く、他の地域とは違った分布になっていました。宮城県は安住淳氏が有名議員になります。

次、国民民主党。

北海道と東北では山形県で得票率が高いのですが、当時国民民主党と共産党の2候補だったのが影響しているのでしょうか。また、青森県六ケ所村や宮城県女川町、福島県富岡町といった原発関連施設のある町村で得票率が高くなっていました。国民民主党は電力総連の支持を受けており、原発推進派でもあるため原発関係者の票が影響したのでしょうか。岩手県金ケ崎町や宮城県大和町でも得票率が高く、こちらはトヨタ自動車の関連工場関係者の票の影響が考えられます。

次、日本共産党。

札幌周辺や苫小牧、釧路といった都市部とその周辺で高い得票率となっていました。東北では地域的な偏りはあまりありませんでした。

次、れいわ新選組。


得票率が高かったのは、ニセコ町、赤井川村、東川町でした。東北地方では該当の市区町村はありませんでした。

次、参政党。


得票率が平均よりも高いのは札幌市中央区のみで、東北地方では該当の市区町村はありませんでした。

次、社民党。



福島県、岩手県、青森県で平均以上の得票率となっていました。この理由は調べましたがわかりませんでした。

次、NHK党。

得票率が高かったのは、北海道の北見市、西興部村、札幌市中央区・白石区、青森県の三沢市、むつ市などでした。

最後、幸福実現党。


北海道では名寄市周辺で塊が見られましたが、全体的にはまばらに分布していました。

以上が北海道・東北編でした。
北海道、青森県、岩手県、宮城県は立憲民主党、山形県は国民民主党、福島県は社民党が強い結果となりました。自民党は有名議員が少なく西高東低の傾向を感じられました。